
思い思いに改造したスーパーカブに乗り疾走するカブ主=秋田県大潟村のソーラースポーツライン
「カブ主」が熱い――。といっても株式市場の話ではない。郵便配達や出前でおなじみのホンダの小型バイク「スーパーカブ」の愛好者のことだ。今年10月にシリーズ累計で1億台を達成したこのバイクは手軽に扱えるうえ、豊富なパーツでこだわりの1台に改造できる。そんな魅力にはまったカブ主の輪が東北各地に広がっている。
9月上旬、本州最北の市である青森県むつ市にカブ主が集った「スーパーカブミーティング」。交流会が青森県で開催されるのは初めてだ。軽快なエンジン音を響かせ、東北各地や関東から自走してきたスーパーカブが港近くの駐車場に次々と到着した。
その数、80台以上。半世紀以上前に誕生した初代モデルやサイドカー付きなど、ずらりと並んだ自慢の愛車を前に、お互いに写真を撮りあい、バイク談議に花を咲かせた。
会場から最も遠い地域からの参加者に贈られる「遠来賞」を受賞した東京都足立区の公務員小川操さん(63)は、風防や燃料タンク、ボルトなど隅々にまでこだわって「自分だけの一台」に仕上げた。「大型バイクと違い気楽に乗れる。お金をかけなくてもアイデア次第で自由に改造できるのも魅力だ」と語る。
主催したむつ市の吉田聡さん(…