契約更改後の会見で、来季への意欲を語る斎藤=札幌市の球団事務所
プロ野球・日本ハムの契約更改交渉が1日、札幌市内の球団事務所であり、斎藤佑樹は170万円ダウンの1830万円でサインした。高校の後輩でもある清宮幸太郎(東京・早稲田実)の入団も決まり、「僕にとってもいいチャンス。後輩に負けないようにがんばりたい」と、30歳になる来季へ意気込んだ。
斎藤は今季、5月31日のDeNA戦で623日ぶりの勝利を挙げた。しかし、その後は勝ち星に恵まれず、登板機会も減り、結局6試合に投げて1勝3敗で7年目のシーズンを終えた。数字的には本人も「たくさんチャンスをもらったのに勝てなかった」とまったく納得していないが、手応えを感じた試合もある。
「あの1試合があるかないかで、来年に向かう気持ちが変わってくる」と振り返るのが、9月27日のオリックス戦だ。6イニングを投げ、2失点。直球も変化球も低めに集めた。フォークを振らせる投球から、打たせて捕るスタイルへの転換を図った今季。ずっと取り組んできたことが、ようやく見えてきた。
大谷翔平が大リーグに挑戦し、増井浩俊もオリックスへ移籍した。日本ハムは来季、先発もリリーフも手薄だ。「ファイターズにはゴロを打たせるタイプの投手が少ない。それを確立できるようにしたい。1試合でも多く勝って、監督を胴上げしたい」と斎藤。自らを信じ抜いてくれている栗山監督のためにも、つかみかけた手応えを来季は勝利につなげる。(金額は推定)(山下弘展)