会見中、うつむく日馬富士=29日午後2時16分、福岡県太宰府市、竹花徹朗撮影
日馬富士の引退会見の主なやりとりは以下の通り。
「礼儀、直すのが先輩の義務だと」 引退会見
横綱日馬富士の歩み
――今の心境は。
「本当に国民のみなさまや世間をこんなに騒がせて、相撲協会、支えてくれた方々に大変迷惑をかけて、心から申し訳なく思っている」
――事件ではいったい何があったのか。
「先輩横綱として『弟弟子』が礼儀と礼節がなっていない時に、それを正し、直し、教えてあげるのは先輩としての義務だと思っています。『弟弟子』の未来を思ってしかったことが、彼を傷つけ、そして大変世間を騒がし、相撲ファン、相撲協会、後援会のみなさまに大変迷惑をかけることになってしまいました」
――ファンに対してはどんな思いか。
「16歳で母国から離れて父国である日本にやってきて、親方、おかみさんのもとで人としてちゃんと生きる道を教えていただきながら育ちました。私は日本を愛しています。日本の国民も愛しています。ファンのみなさんに心からおわび申し上げ、心から感謝、感謝、感謝を申し上げたいです」
――17年間の相撲人生を振り返って。
「私は相撲を愛してます。相手がいてこその相撲なので、今まで戦ってきたライバルたちに感謝です。素晴らしい17年間でした」
――思い出の相撲は。
「やっぱり、序ノ口で優勝したこと。初心は忘れちゃダメなので」
――師匠の涙はどう受け止めたか。
「約10年前に父を事故で亡くして、(師匠は)ぼくのお父さんであり、憧れでもありました。いい息子でいたいという気持ちが強かったです。最後に世間を騒がせたことに、本当に親方に申し訳ない気持ちでいっぱいです。これから自分なりに、ちゃんとした生き方をして恩返ししたいです」
――白鵬が「もう一度土俵に上げたい」と言った。この言葉をどう受け止めるか。
「相手にけがを負わせたことに責任を持つのが横綱なので。その気持ちはうれしかったです」