年末年始をふるさとで過ごす人たちの帰省ラッシュが２９日に本格化した。ＪＲ東京駅は大きな荷物を持った乗客で混み合った。

千葉県白井市の秦龍大（りゅうだい）さん（１４）は、仕事で帰省できない母に見送られ、妹の羽衣（うい）さん（８）と２人で東北新幹線に乗り込んだ。岩手県の親類宅へ向かうといい、「こちらでは雪が降らないので、雪かきが楽しみ」と笑顔をみせた。

ＪＲ東日本によると、この日は東北や上越、北陸に向かう新幹線の多くが満席で、自由席の乗車率が１５０％の列車も。新幹線の混雑のピークは３０日で、Ｕターンラッシュのピークは１月３日の見込みという。

成田空港は２９日が出国のピーク。成田国際空港会社によると推計５万３３００人が海外に向かった。ハワイなどのリゾート路線や香港などの近距離路線が人気という。家族でグアムに行く群馬県桐生市の自営業、江原崇人（たかひと）さん（４３）は「ホテルのプールで泳いだりして、ゆっくり過ごしたい」と話した。帰国ラッシュは１月３日がピークとなる見通しだ。

一方、東北新幹線は２８日午後１０時４０分すぎから約３時間、強風のため郡山―仙台駅間で運転を見合わせた。上下線４本が最大３時間４１分遅れ、帰省客ら約２千人に影響した。仙台駅では新幹線２編成を「列車ホテル」として開放し、約２００人が利用した。