イラン各地で続く反政府デモで、イラン当局は31日、デモ参加者2人が死亡したことを明らかにした。イラン国営テレビが伝えた。当局は治安部隊の関与を否定するが、死者が出たのは28日にデモが始まって以来初めてで、緊張が高まっている。1千人規模のデモがあったテヘランや他都市では31日もデモが呼びかけられ、テヘランでは同日夜、小規模のデモが始まった。
イラン反政府デモ収まらず 一部で暴徒化、逮捕者も
「大統領に死を」 イラン各地、禁令破り反政府デモ
国営テレビによると、西部ロレスタン州ドルードで30日夜、デモ隊と治安部隊が衝突した際、2人が死亡した。目撃者情報として、治安部隊に銃撃されたとの報道もあるが、同州副知事は「治安部隊は発砲していない」と説明しているという。
ラハマニファズリ内相は31日、「公共の建物などを破壊し、秩序を乱すならば、代償を払うことになる」と警告した。イランでは原則としてデモや集会は禁止されているが、31日午後もインターネットを通じて、テヘラン以外にも北東部マシュハド、南部シラーズなど63都市でデモが呼びかけられた。政府はSNSへの批判を強め、デモ参加を呼びかけるなどしたチャンネルは閉鎖された。
今後、イスラム体制の護持が目…