男子1000メートルで予選を突破した坂爪亮介(左から2人目)=白井伸洋撮影
「5人でメダルを狙う」
ドーピング陽性の斎藤慧「身に覚えない」 コメント全文
発覚まで「空白の6日間」一体何が? ドーピング陽性
謎多いドーピング陽性 可能性低い「うっかり」と混入
ショートトラック日本代表の男子選手5人は、1992年アルベールビル五輪以来のメダルを狙える5000メートルリレーに、そう意欲を見せていた。だが、メンバーの1人がチームを去った。
13日午前、斎藤慧(神奈川大)がドーピング検査で陽性反応が出たことが公表され、暫定的に資格停止処分となった。4人が滑るリレーで補欠の立場とはいえ、合宿など苦楽をともにしてきた仲間の離脱による影響は計り知れない。それでもレース前、ギルメットヘッドコーチは「このことにコメントはないが、選手たちは個人種目の1000メートルやリレーに集中している。影響はないと感じている」と話していた。
リレーでは手応えを感じていた。選手個々のトップスピードは韓国やオランダなどにはかなわない。ラスト勝負に持ち込まれたら、勝ち目はない。ただ、日本は序盤から先頭に立ち、速いペースを作り上げて強豪国の脚力を消耗させることで、終盤勝負に持ち込ませないできた。
今季のワールドカップ(W杯)第1戦は6季ぶりの3位に入るなど、上位8カ国・地域が得られる五輪切符をつかんだ。
予選は2006年トリノ五輪金の韓国や、3大会連続表彰台の米国など強豪がそろう。決勝に進めるのは上位2チームだ。だが、日本は終盤に転倒して決勝進出を逃した。
18歳の吉永一貴(愛知・名古屋経大市邨高)は「自分の100%が出せるようにしたい」と言い、横山大希(トヨタ自動車)は「日本はこれまでも先頭を引っ張ってきた。五輪でも自信を持ってやりたい」。(榊原一生)