2016年の日本選手権で、SC軽井沢ク(奥)と対戦するチーム東京の選手たち
平昌五輪のカーリングは男女とも、総当たりの9試合で争う1次リーグが佳境を迎えている。日本男子のSC軽井沢クラブは18日夜のスウェーデン戦に4―11で敗れ、3勝3敗の五分に。日本女子のロコ・ソラーレ(LS)北見は4勝1敗と好調を維持したまま、終盤戦に差し掛かる。
東大カーリングサークルが母体の「チーム東京」のメンバーが、19日夜の平昌五輪カーリング女子・日本対スウェーデンをリアルタイム解説します。名付けて「東大式 すべらないカーリング観戦術」。カーリングで日本勢初のメダル獲得を狙うスキップ藤沢五月らロコ・ソラーレ北見(LS北見)のメンバーのエピソード満載でお送りする予定です。
SC軽井沢クのライバルで東大OBが率いる頭脳集団・チーム東京の3人に、終盤に向けた展望、見どころを読み解いてもらった。
ストーンの底に変化が
「スウェーデン戦は、あり得ないぐらい、ストーンが曲がるコンディションだった」という。
ハウスの真ん中に止める「ドローショット」を打ちたい時、待ち構えるスキップは通常、4フィート(約120センチ)ほど左右どちらかにずれた地点にブラシを立てて待つ。そのあたりを狙って投げると、ちょうど石がハウス中心部まで曲がってくるからだ。
だがこの試合の第1エンド、「モロ(日本のスキップ両角友佑)はハウスの外側に飛び出るほどの6フィート(約180センチ)ぐらいのところに、ブラシを立てていた」。それぐらいよく曲がった。
氷と接するストーンの底がこの日の夜の試合前、主催者により一斉に研がれていた。このことにより、石の滑り方が、日本が米国に快勝したこの日午前の試合とは大きく変わっていた。
追い込まれていたスキップ両角
状況の変化にすぐに適応できなかった日本は第1エンドで3失点。一方、スウェーデンは序盤から淡々といいショットを重ねた。スキップのニクラス・エディンはカーリング界で「キング」の異名を取り、「どんなに状況が変化しようが、圧倒的な技術力でものともしない」と指摘する。
日本のスキップ両角は追い込まれていた。第3エンド、作戦に迷い、指示を出せない場面も。そこに、同じ33歳でセカンドの山口剛史が滑り寄った。「ここはヒット&ステイでどうか?」とシンプルな作戦を提案。両角は、山口の助言を素直に受け入れた。
■チーム東京が反応したポイ…