マツコ・デラックスさんと福島忍さん
平昌五輪が終わり、いよいよ9日からパラリンピックが開幕する。今回は2010年バンクーバー大会以来、2大会ぶりの出場権獲得に貢献したパラアイスホッケーの61歳の守護神・福島忍さんに、タレントで日本財団パラリンピックサポートセンター顧問のマツコ・デラックスさんが迫った。還暦を越えてまで続けるのは、どうして?(構成・榊原一生 写真・竹花徹朗)
脈々と続くパラの系譜実感 選手と対談のマツコさん
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特集:平昌パラリンピック
マツコ(以下、マ) あら、いきなりの防具姿。
福島(以下、福) これで身を守らないといけないんですが……。重いです。
マ 大変そうね。福島さんはおいくつなんですか?
福 61歳になりました。
マ そういえば、この企画で卓球の別所キミエさんともお会いをさせていただきました。すごくお奇麗だった。彼女は今70歳かな。
福 美しい方です。
マ 見た目は福島さんも若々しいわよ。キミエさんとは違った感じで。
福 61歳には見えないとよく言われるんです。
マ そうよね。お若いわ。パラアイスホッケーはいつから始められたの?
福 1998年長野パラリンピック出場を目指し、その2年前に始めました。それまで車いすバスケットをしていたんですが、代表チームを編成するということで公募があったんです。
マ それで転向を?
福 24歳の時のバイクの交通事故で車いす生活となり、小学生の時から続けてきたサッカーが出来なくなりました。今度は車いすバスケで日本代表を、と思っていたのですが、猛練習で股関節を痛めてしまって。そんな時に出会ったのが、アイホだったんです。
マ なるほどね。今、ゴールキーパーをしているのも何かの縁を感じるわ。
福 ええ、元々サッカーをやっていたので、ゴールキーパーをやりたかった。
マ 福島さんは事故後もすごくアクティブ。下半身の自由を事故で失った選手の中でも、バイクに乗っていた人はみんな底抜けに明るい気がする。
福 どうなんでしょう。ただ、手術をしてくれた先生には言われました。「手を使える福島さんはよい方だ」って。だから悲観はしていません。
マ 事故後は将来への不安って…