九州電力の玄海原発3号機(佐賀県玄海町)の配管から蒸気漏れがあったトラブルで、同社は1日、問題の部分の点検を始めた。その結果、直径約1センチの穴が配管に開いているのを見つけた。点検は2日以降も続け、原因などを調べるという。発電再開のめどは立っていない。5月に予定していた玄海4号機の再稼働も遅れる可能性がある。
穴が見つかったのは、「脱気器」と呼ばれる部分。放射性物質を含まない水や蒸気が循環する配管の一部で、水から余計なガスを取り除く設備だ。九電によると、この設備の配管に穴が開いたことは過去にもあったという。
この日は約15人で点検にあたり、配管を覆っていたカバーをはがして穴を見つけた。周囲への放射性物質の漏れはない、という。
玄海3号機は3月23日、7年3カ月ぶりに稼働した。徐々に発電出力をあげていたが、75%に達していた30日夜に蒸気漏れが見つかったため、31日から発送電を止めていた。4月24日にも通常の営業運転に入る予定だったが、ずれこむ見込みだ。(高橋尚之)