ドイツの研究所から提供された「天宮1号」の画像=AP
中国有人宇宙プロジェクト弁公室は1日、中国の宇宙実験室「天宮(ティエンコン)1号」が中国時間の2日(日本時間同日)に大気圏に再突入するとの予測を発表した。一方、欧州宇宙機関(ESA)は予測を更新し、「中国時間2日午前7時25分(日本時間同8時25分)」を中心とする時間帯に再突入するとした。
中国「天宮1号」大気圏再突入へ 残骸落下の恐れも
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同弁公室によると、天宮1号は徐々に高度を下げており、1日朝現在、高度約170キロの軌道上を飛行している。同弁公室は天宮1号の大半は大気との摩擦で燃焼するが、少量の燃えにくいパーツが地上に落下する可能性があるという。
落下の範囲についてESAは、札幌以南の日本列島を含む北緯43度から南緯43度の範囲内と予測しているが、人にぶつかる確率は「雷に当たる確率の1千万分の1」として極めて低いとしている。
天宮1号は2016年に機能が止まった後、地上からは制御不能になっているとの情報もある。
天宮1号は、中国が22年に完成をめざす独自の宇宙ステーションの「ひな型」。全長10・4メートルの円筒形で、11年9月に打ち上げられた後、宇宙船「神舟(シェンチョウ)」と計6回のドッキング実験をおこなった。(益満雄一郎)