日本で初めて開催される主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)について、政府は2日、2019年6月28、29日に大阪市で開催すると発表した。関係閣僚会合は全8テーマで、外相会合を愛知県、観光相会合を北海道で開く。
首脳会議は、大阪市の国際展示場「インテックス大阪」での開催を調整しており、2日間で約3万人の来日が見込まれている。
19年は、天皇の代替わりをはじめ、アフリカ開発会議(TICAD)、ラグビー・ワールドカップなど海外からの賓客を招く行事が立て込んでいる。G20の開催日程を2日の記者会見で発表した菅義偉官房長官は「国内外で開催を予定している様々な国際会議や大規模行事などを踏まえ、総合的に検討した」と述べた。
関係閣僚会合のテーマはほかに「農業」「貿易・デジタル経済」など。各会合の日程は調整中。開催地選定について菅氏は「地方創生の観点も踏まえた」とし、会場、宿舎、警備などを考慮し、いずれも東京周辺以外を選んだ。首脳会議の開催地に立候補し、落選した福岡市は財務相・中央銀行総裁、愛知県では外相と、主要会合を割り当てた。
東日本大震災の復興を世界にアピールしようと仙台市も立候補したが、15年に国連防災世界会議、16年に主要7カ国(G7)財務相・中央銀行総裁会議があり、「国際会議は全国各地に行き渡るようするべきだ」(官邸幹部)との判断があり、今回は選から漏れた。(大久保貴裕)
主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)・関係閣僚会合の開催地
首脳会議 大阪市
財務相・中央銀行総裁会議 福岡市
労働雇用相会合 松山市
観光相会合 北海道倶知安町
農業相会合 新潟市
貿易・デジタル経済相会合 茨城県つくば市
持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合 長野県軽井沢町
保健相会合 岡山市
外務相会合 愛知県