倒壊した苅田神社の鳥居。道路を塞いでいる=島根県大田市久手町波根西
9日午前1時32分ごろ、島根県西部を震源とする最大震度5強の地震があり、中国地方を中心に広い範囲で揺れを観測した。気象庁によると、震源の深さは12キロ、地震の規模を示すマグニチュードは6・1と推定される。この地震による津波の心配はないという。
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震度5強を観測したのは島根県大田市。このほか、同県の出雲市や雲南市などで震度5弱、松江市、岡山県倉敷市、鳥取県米子市、広島県三次市、愛媛県今治市などで震度4を観測した。その後も島根県西部では9日早朝までに、最大震度4を4度観測するなど断続的に揺れが続いた。
気象庁は、今後1週間程度は同規模の地震が起きる可能性があるとして、注意を呼びかけている。
大田市消防によると、午前2時20分現在、同市大田町に住む男性(58)が、棚から落ちてきたラジオカセットで頭を打つけがをしたという。同市静間町の80代女性は地震の揺れで胸の痛みを訴え、救急搬送された。同市ではほかに、ドアに顔をぶつけてケガをした人もいる。また大田署によると、午前2時半現在、同市久手町波根西の苅田神社の鳥居が倒れているという。市内各所で住宅のガラスが割れる被害も出ている。中国電力島根支社によると、大田市三瓶町内で約70戸が停電中。島根原発に影響はないという。
川本署によると、島根県美郷町小松地の明光寺の境内で石垣が崩れ、縦30センチ、横70センチ、高さ50センチの岩が落ちた。大田署によると、大田市三瓶町の三瓶山の周回道路に直径約1メートルの落石があり、片側通行になっている。
国土交通省三次河川国道事務所によると、尾道松江線の三刀屋木次IC―高野IC間が地震による安全確認のため、通行止めという。