安倍晋三首相が出席する衆院予算委員会が11日午前10時半に始まった。加計(かけ)学園の獣医学部新設計画について柳瀬唯夫首相秘書官(当時)が愛媛県職員らに「首相案件」と述べたと記された同県の文書に関し、初めて答弁に立つ首相がどう説明するかが焦点だ。学園理事長は首相の友人であることから、獣医学部新設計画への首相の関与も改めて問われる。
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文書によると、柳瀬氏が2015年4月に愛媛県職員らと面会した際、「首相案件」と述べたとされる。柳瀬氏との面会前には、藤原豊・内閣府地方創生推進室次長(当時)とも会ったと書かれている。
柳瀬氏は10日、「記憶の限りでは、愛媛県や今治市の方にお会いしたことはない」とするコメントを発表。一方、愛媛県の中村時広知事は同日、「職員が作ったメモ」と認めた。こうしたことから立憲民主党など野党6党は柳瀬氏や藤原氏の証人喚問を要求した。
衆院予算委では、首相が国家戦略特区への獣医学部新設計画の申請を知った時期についても改めて説明を求められそうだ。首相は加計学園が事業者に正式決定した17年1月20日に知ったと国会で答弁してきたが、文書によると柳瀬氏が「首相案件」と述べたのは15年4月。文書の記述が仮に事実だった場合、答弁が虚偽だった可能性が浮上する。
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