海賊版サイト「漫画村」の画像。政府が接続遮断方針を発表した13日現在も稼働している(画像を一部修整しています)
政府は13日、知的財産戦略本部・犯罪対策閣僚会議を開き、「漫画村」などの3サイトを海賊版だとして名指しし、インターネット接続事業者(プロバイダー)に接続遮断(サイトブロッキング)を実質的に求めた。
内閣府によると、海外でも海賊版サイトに緊急措置として実施するのは異例。専門家やインターネット関係団体は、立法をせずに行政が遮断範囲を拡大することは、憲法が定める「通信の秘密」や「検閲の禁止」「表現の自由」に抵触するとして、反対声明を出していた。
これまで日本の接続遮断は、性的な搾取、虐待の記録であり、人格権を侵害する児童ポルノだけを、刑法が認める「緊急避難」として実施している。その際も警察などの情報をもとに、民間の第三者団体がプロバイダーに遮断を求める形をとってきた。
今回、政府が遮断が適当として具体名をあげたのは、漫画村のほかAnitube(アニチューブ)、Miomio(ミオミオ)の2サイト。
漫画村は、2016年1月に開設された漫画タダ読みサイト。ウェブ分析サービス「SimilarWeb」による直近の試算では、月間閲覧者数は約985万人にのぼる。日本国内からの接続が9割以上を占め、特に昨年8月以降、閲覧者数が急増した。
漫画村は接続が不安定だが、現在もサービスが続いている。ただ11日夕ごろから、グーグルの検索画面に表示されなくなった。米国のデジタルミレニアム著作権法に基づく著作権者側の申請によるとみられる。検索画面に表示されないことで、新たな利用者に対する一定の抑止が期待できる。
政府が今回打ち出した接続遮断…