座ったままでも快適で、プリーツにジッパーが付いているためフレアにもタイトにもなるスカート。左は関根さん。
人気セレクトショップ「ユナイテッドアローズ」(UA)が、体が不自由な人にも健常者にもすてきで心地よい、をコンセプトにした服をつくった。横になっていても座っていても着脱しやすく、誰が着ても目を引くデザインが特徴。障がい者の意見を取り入れてデザインし、インターネットの専門サイトで購入者を募っている。
頸髄(けいずい)損傷の関根彩香さん(26)へのヒアリングで開発されたのはジッパー調節でタイトにもフレアにもなるスカート。車いすに巻き込まれにくく、座る部分は体にフィットする。健常者が着るとデザインのきいたシルエット。関根さんは「すごくいい!」。
寝たきりの芸人あそどっぐさん(39)の意見で作るのは背面がストレッチのライダースジャケット。「パジャマより着やすい。街に出る時バンバン着たい」
車いすに座ったまま着用できるスカートなども。一定数の注文が集まってから製造する。サイト(
https://041.world/fashion/
)で注文を受け付けている。
この企画は日本テレビや電通からなる社会問題と向き合うユニット「ソーシャル・ウィノベーターズ」から依頼を受けてUAが着手。UAの栗野宏文上級顧問(65)は「着たくても着られなかった人たちにも、だけでは意味がない。誰が着てもおしゃれな服を意識した。大量生産大量消費は時代に合わない。『作ったけれど、余った』といった無駄が生じないよう、受注生産方式を選んだ」と語った。(後藤洋平)