新潟市西区の小学2年、大桃珠生(たまき)さん(7)が殺害された後、JR越後線の線路に遺棄され列車にはねられた事件で、現場に列車がさしかかる直前、付近に不審な白いワゴン車が止まっていたことが、捜査関係者への取材でわかった。新潟県警は、事件に関与した人物が車を使っていた可能性もあるとみて調べている。
大桃さんの遺体が列車にひかれたのは7日午後10時29分ごろ。遺棄されたのはその直前の約9分以内とみられる。捜査関係者によると、列車が通る直前、線路沿いの直線道路に白いワゴン車が止まっているのを付近の人が目撃していたという。
県警は周辺で他にも不審な車の目撃情報を把握。住宅街で人目につかないよう連れ去るには車が必要との見方も捜査本部内にあり、県警は近辺の路上で検問するなどして調べている。
また、捜査関係者によると、JR越後線と大桃さんの自宅近くの道路を隔てる高さ1・3メートル前後の柵から複数の指紋が検出されたという。県警は、容疑者が柵を乗り越えたり、くぐったりして線路内に侵入した際に付着させたものが含まれている可能性があるとみている。事件当日は雨が降っていたが、指紋は水に流されず残っていたという。
容疑者が手袋などをして遺棄現場に侵入していれば指紋は残らないが、県警は、残された指紋の中に容疑者につながる手がかりがないか、慎重に選別を続けている。