LCC向けターミナルの建設地。今夏開業するフライトオブドリームズ(奥)に隣接する=愛知県常滑市
中部空港(愛知県常滑市)で16日、格安航空会社(LCC)の専用ターミナルが着工した。来年度上期にオープンする。
事業費は非公表。2階建てで、延べ床面積は約4万5千平方メートル、駐機場は10機分ある。年間450万人が利用できるという。
中部にはLCCが7社就航しており、このうち同空港を拠点とするエアアジア・ジャパンが新ターミナルの利用を表明している。中部はLCCの積極的な誘致を進めており、近く、韓国のティーウェイ航空とエアプサンも就航する。(友田雄大)
2018年度の旅客数、開港時初めて上回る
中部空港会社は、2018年度の旅客数が、開港直後の05年度を初めて超える見通しになったと明らかにした。18年度は昨年度から13%増の1300万人を予想する。訪日外国人が増えたことや国内の景気回復、新規路線開設を受け、国際線、国内線ともに1割以上増えると見込む。
中部空港の旅客数は万博開催で利用者が増えた05年度に1235万人を記録。その後は景気低迷や欧米路線撤退があり、その数字をこれまで上回っていない。友添雅直社長は「なかなか超えられなかったので感慨深い。海外でも中部の存在感が上がる」と話した。
開港当初の旅客数を超えれば、同社がめざす2本目の滑走路建設に向け、追い風となる。国土交通省は、旅客数が開港当初を下回る状況では「2本目はない」(幹部)との姿勢だ。友添社長は「発展が続けば、次の大きなステップとして2本目滑走路につながりやすくなる」と期待する。