新潟県知事選は24日告示され、いずれも無所属新顔で、元同県五泉市議の安中聡(40)、前海上保安庁次長の花角英世(60)、前県議の池田千賀子(57)の3氏が立候補を届け出た。県内に立地する東京電力柏崎刈羽原発の再稼働への対応などが焦点になる。投開票は6月10日。
同原発の再稼働に慎重姿勢だった米山隆一前知事(50)が女性問題で4月に辞職。原子力規制委員会は昨年12月に同原発6、7号機の新規制基準への適合を認め、再稼働を巡る焦点は地元同意に移っている。
自民や公明が事実上支援する花角氏は、2015年までの約2年県副知事を務めるなど、豊富な行政経験を強調。米山氏が進めてきた福島第一原発事故の検証作業を2~3年かけて進める考えだ。任期中に再稼働の是非を判断し、選挙で民意を問うことも視野に入れる。「将来的には原発に依存しない社会をつくりたい」と訴える。
同県柏崎市出身で県議だった池田氏は、立憲、国民、共産、自由、社民の野党5党の推薦を受ける。原発の検証作業を「3年以上」かけて進めると主張。再稼働の判断をする際、県民投票を実施する考えも示す。野党が今国会に提出した法施行後5年以内の原発停止を目指す原発ゼロ基本法案について「強く支持する」としている。(届け出順、四角囲み政党は推薦)