勝負どころでは、MF本田に頼りたい
19日のコロンビア戦から、日本代表の6度目のW杯への挑戦が始まる。直前の欧州での親善試合、合宿などを取材した担当3記者が、1次リーグ突破への秘策を探ってみた。いわく、自分ならこう戦う――。
カードを引いて夢の日本代表をつくろう
特集:最高のスタジアムを巡る旅
「ビッグ3」をフル活用 清水寿之
過去の実績、経験を重視した今回の日本代表メンバー。ベテランの魅力は何と言っても安定感。ならば、その強みを生かし、勝ち点を拾いにいく。
「ビッグ3」をフル活用する。基本布陣は4―2―3―1。現在、トップ下で使われている本田をワントップへ持っていく。トップ下には香川を置き、前線への飛び出しとゴール前でのアイデアで得点の可能性を広げたい。左はドリブル突破に期待して乾。右の岡崎には主に、所属クラブと同じように前線からの守備を担ってもらう。
得点が必要な展開になれば布陣を3―6―1に。岡崎に代えて原口を投入。ワントップに大迫、トップ下に香川、本田を並べて勝負に出たい。(清水寿之)
相手が疲れたら香川、柴崎を投入 藤木健
後半30分ごろまで0―1で御の字、無失点なら理想と描く。かといって引いて守れる面々でもない。前がかりにも下がり過ぎにもならず、全員が精力的に相手を追い、陣形をコンパクトに保ちたい。先発は大迫と岡崎の2トップ、両サイドに乾と原口。こぼれ球の回収もカギで、大島の相棒に山口を入れた中盤で臨む。
岡崎と乾はフル出場が微妙。相手の疲れがみえたら香川、柴崎を投入だ。俊敏な香川の途中出場は相手には脅威。柴崎はセットプレーで唯一、可能性を感じるキッカーだ。最後の1枚は植田。ロングボール対策かつ、セットプレーに高さを加える。布陣や戦術うんぬんの前に、戦えるこの23歳に、終盤に勝ち点を手繰り寄せる働きを期待する。(藤木健)
守りを固め、カウンター狙う 堤之剛
勝負どころでスピードのある選手を起用し、カウンターで得点を奪い、守る。
日本代表が勝ち点を挙げるには、このスタイルで戦うしかない。W杯の試合で、西野監督が志向するボールを保持して主導権を握るスタイルで勝てる技術は、今の日本代表にはない。前線や中盤で相手にボールを奪われて、ピンチを招く回数を増やすだけだ。
ならば、守りを固める。先発は4バックに、中盤はアンカーに長谷部、その前に守備力のある山口、原口を並べ、トップ下に大島、1・5列目に献身的に守る岡崎、FWに大迫で臨む。終盤まで0―0に持ち込み、MF乾を投入。原口もポジションを上げ、手数をかけない「速い」サッカーで決勝点を狙う。(堤之剛)