韓国大統領府の鄭義溶(チョンウィヨン)国家安保室長は18日、ボルトン米大統領補佐官(国家安全保障担当)と、韓国、北朝鮮、米国の3カ国による南北米首脳会談の開催について意見交換したことを明らかにした。文在寅(ムンジェイン)政権が最重要課題の一つに位置づける朝鮮半島の平和体制構築を目指す考えだ。
鄭氏とボルトン氏は12日、約1時間協議し、南北と米朝の両首脳会談に加え、南北米首脳会談の開催の可能性も模索した。鄭氏は「朝鮮半島での敵対行為の禁止や究極的な平和体制構築など、北朝鮮の憂慮を解消する方法について協議した」と語った。
韓国政府は、1953年の朝鮮戦争休戦協定の「平和協定への転換」を朝鮮半島の平和体制構築の重要な要素と位置づけている。南北米会談が実現すれば、「平和協定への転換」が主要議題になる見通しだ。
一方、韓国政府高官は18日、ポンペオ米中央情報局(CIA)長官の訪朝について、「韓米は全ての情報を共有している」と語ったが、韓国が訪朝を把握していたかについては「事実確認は適切ではない」と述べるにとどめた。
また、韓国と北朝鮮は18日、板門店で儀典や警護、報道に関する2度目の実務協議を開いた。韓国政府によると、南北両首脳が最初に対面する場面を生中継することで合意した。(ソウル=牧野愛博)