駅のはりにもデビッド・ボウイの写真が貼られている=2018年4月20日、ニューヨーク、鵜飼啓撮影
ニューヨーク地下鉄のブロードウェー・ラファイエット通り駅が、2年前に死去した伝説的ミュージシャン、デビッド・ボウイ色に染まっている。通路壁などにボウイの写真や言葉などが飾られているほか、ボウイの写真をあしらった限定乗車カードも発売された。
ボウイは音楽だけでなくファッションやメイクなどでも時代の先端を行き、世界の音楽やアートに大きな刺激を与えた。英ロンドン出身だが、ニューヨークで長く暮らした。同駅はボウイの自宅のすぐそばで、展示は音楽配信サービス「スポティファイ」が、ブルックリン美術館で開かれているボウイ展の関連で5月13日までの予定で企画した。
限定カードは、1970年代の伝説的ペルソナ「ジギー・スターダスト」や「アラジン・セイン」などをあしらった5種類を発行。地下鉄当局によると計25万枚を用意した。カードを入手できる自販機前には長蛇の列ができ、1人で何枚も買い求める姿が見られた。
20日午後に1時間ほど並んだ同市在住のマイケル・マーシャさん(34)は60代半ばの両親がボウイの大ファンで、小さい頃からボウイの音楽を聴きながら育った。この日は両親と手分けして別の場所にある自販機に並んだという。マーシャさんは「ボウイはニューヨークの伝説的存在。ボウイが暮らした地区の駅でこんな試みが行われるなんてすばらしい」と話していた。(ニューヨーク=鵜飼啓)