（３０日、ウルグアイ２―１ポルトガル サッカー・ワールドカップ）

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両サイドを大きく使ったダイナミックなウルグアイの先制点だった。

前半７分、右サイドにいたＦＷカバニが左サイドのＦＷスアレスへ大きく展開した。スアレスは中へ切り込むと、迷わずクロスをゴール右前へ。カバニが猛然と走り込んでいた。右肩でボールを押し込んだ。

スアレスは、カバニなら届くだろうと信じて速いボールを蹴った。カバニも、ここに来るだろうと信じて一直線に走っていた。同じ３１歳、代表の試合出場は１００を超え、Ｗ杯は３大会連続で一緒に戦う２人の、まさにあうんの呼吸。ポルトガル守備陣は全くついていけなかった。カバニは、後半１７分には左サイドから狙い澄ましたシュートで決勝点をもぎ取った。

ともに世界で指折りのストライカーながら、互いを認め合う。ストライカーとはとかくエゴがぶつかりがちなものだが、スアレスはＦＷメッシと、カバニはＦＷイブラヒモビッチと所属クラブでプレーし、結果を残してきた。相手を立てて自分も生きるのはお手の物だ。この日はカバニが２得点だったが、次はスアレスかもしれない。２人の得点力が、ＦＷロナルドを擁するポルトガルを上回った。

気になるのは、カバニが後半２９分にふくらはぎを痛めて途中退場したことだ。準々決勝まで中５日。カバニは「明日検査をする。問題ないことを祈るよ」と語った。（河野正樹）