父親を日本刀のような刃物で切りつけたとして宮崎県警高鍋署は25日、同県川南町川南の無職田中雅浩容疑者(34)を殺人未遂の疑いで現行犯逮捕し、発表した。父親は搬送先の病院で死亡が確認されたため、殺人容疑に切り替えて調べる。容疑を認めているという。
署によると、雅浩容疑者は同日午前1時ごろ、自宅で同居する父親の養豚業、仁さん(62)の左太ももを日本刀のような刃物で切りつけた疑いがある。家にいた家族が口論になっていた2人の大きな声に気づき様子を見に行くと、仁さんが血を流して倒れているのを発見、110番通報した。仁さんは病院に運ばれたが間もなく死亡した。雅浩容疑者は犯行直前、飲酒をしていたという。
現場周辺の住民の話では、仁さんは地元の養豚業者で知らない人はいないような地域のリーダー的存在という。2人を知る近くの70代の主婦は「3年ほど前に2人の息子が後継ぎに帰ってきたと喜んでいたのに、信じられない」と話した。