鳴門の2年生左腕の西野は、声を詰まらせた。「課題の八、九回が……」。言葉が続かなかった。
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130キロ台の直球に90キロ台のスローカーブを織り交ぜ、2点リードで八回を迎えた。「ここから制球を乱しやすいので、落ち着いて」。そう言い聞かせてマウンドに立ち、相手の4番野村を抑えて2死。だが、球が浮きだし、3連打で逆転を許した。九回も3点を奪われた。
「少し疲れもあった。もっと走り込んで、投げ負けない体を作って甲子園に戻りたい」。涙を拭いたエースは、そう誓った。
●森脇監督(鳴) 「七回裏、八回表の攻防が大きかった。ともに2死から、うちは無得点で相手は得点。力の差が出たが紙一重。悔しさはある」
●三浦(鳴) 一回に適時打。「前半と終盤が勝負と思って振っていった。そこまで実力差は感じなかったけど、終盤の集中力は相手が上だった」