第100回全国高校野球選手権記念大会で、11日に甲子園初陣に挑む三重代表の白山高校(津市白山町)が、今大会に向けた応援グッズを制作した。同校は三重大会で2年前まで10年連続初戦敗退から頂点に立ち、話題となった。辻宏樹主将(3年)が優勝インタビューで語った「日本一の下克上」という文字を、Tシャツなどにあしらい、アルプス席をスクールカラーの緑色に染める。
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応援グッズはTシャツ、メガホン、タオル、キャップ、うちわ、ステッカーがセットになっている。同校のユニホームは紺と黄色だが、グッズは鮮やかな緑と白が基調だ。校歌の「見晴らす緑」という歌詞と校名の「白山」に由来する。11日の愛工大名電(西愛知)戦では、スタンドの応援団がグッズを身につける。
応援セットのデザインは同校の教諭が決めた。企画に関わった上高原博教諭は「辻選手が話した『日本一の下克上』という言葉が全国に広がり、その勢いに乗ってこのフレーズを採用した」と話す。
甲子園出場が決まってから時間がない中、応援セットの袋詰めには野球部の保護者会のほか、陸上部やサッカー部の部員など50人以上が協力してくれた。
同校を直接訪れ、一口2600円の寄付をした人を対象に、応援セットを配っている。セットを受け取ったOBの松森孝之さん(42)は仕事の関係で甲子園には行けないが、「自宅で応援Tシャツを着て応援します」と後輩の活躍を願った。
同校によると、応援セットは4千個用意したが、8日現在の在庫は数百個ほど。すでにネットで転売されているケースもあるとして、校舎内に「転売禁止」を呼びかける掲示も行った。(村井隼人)