韓国の鄭鉉栢(チョンヒョンベク)・女性家族相は8日、今年から初めて法定記念日となる「日本軍慰安婦被害者をたたえる日」(8月14日)の式典に、李洛淵(イナギョン)首相が政府代表として出席すると明らかにした。日本政府は記念日指定に対し、日韓慰安婦合意の趣旨に反すると懸念を伝えており、誰が出席するのか注目されていた。
この日、鄭氏は元慰安婦支援団体がソウルで開いた行事に出席し、祝辞の中で明らかにした。
李氏は韓国紙・東亜日報の元東京特派員で、国会議員時代には韓日議員連盟副会長を務めた知日派。韓国では首相は内政を担当する。文在寅(ムンジェイン)大統領は今年3月、日本統治下の朝鮮半島で1919年に始まった「3・1独立運動」の記念式典での演説で、慰安婦問題について「加害者である日本政府が『終わった』と言ってはならない」と発言し、文氏が出席すれば日韓関係が緊張する可能性があるとの見方があった。李氏の起用について、韓国の日韓関係専門家は「両国関係への影響を考慮した結果」と指摘した。
韓国大統領府には、当面南北関係に集中するため、日韓関係の悪化は避けたいとの考えがあるとされる。
式典は忠清南道(チュンチョン…