トヨタ自動車系の老舗ディーラー「愛知トヨタ自動車」(名古屋市)が、スマートフォンで中古車を買えるサービスに本格的に乗り出す。顧客は販売店に足を運ぶ必要がないのが特徴。車を買うハードルを下げ、客層を広げるねらいだ。ほかの販売会社にも広がる可能性がありそうだ。
車査定サイト、ナビクルなどを手がける名古屋市のIT企業「エイチーム」と協力する。両社は4月、試行的に通販サイト「くるまDELI(デリ) by AICHI TOYOTA」を開設し、7月末までに目標としていた50台の購入申し込みを達成。新サービスに一定のニーズがあると判断して、本格的な事業展開に向けた準備に入った。新しいサイト名などは未定。
車を買えるのは、愛知トヨタの主な営業範囲である愛知県に在住または勤務する人。愛知トヨタが扱う1千台ほどの中古車の在庫状況についてサイト上で検索し、車種や価格、走行距離などの情報や写真を見て買いたい車を選ぶ。購入にあたって必要な書類は郵送でやりとりして、車は愛知トヨタのスタッフが顧客の自宅まで届ける。納車から10日間は無料で返品・交換もできる。
愛知トヨタの石黒正志取締役は「(試行段階では)想定以上の反応に驚いた。新しい顧客を増やしていきたい」と意気込む。
一方、課題もある。客とメール…