大阪桐蔭の選手たちは22日、午前7時半ごろに起きて、大阪市中央区の宿舎のホテルでバイキング形式の朝食を楽しんだ。
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史上初の2度目の春夏連覇を果たした21日は宿舎に戻ると、集まった人たちから拍手やハイタッチで祝福を受けた。主将の中川卓也君(3年)の手には100回記念大会で新調された真新しい深紅の大優勝旗。両手で持っても手が震えるほど重量がある。「取りたかった優勝旗だけど、重たすぎる。100回の歴史がある分、重さ以上の重さを感じます」
重圧から解放され、和らいだ表情の選手たち。西谷浩一監督(48)が目を細めて見守った。「今日はやっとぐっすり眠れます」。でも、お祝いのメールで監督の携帯電話は鳴りっぱなしだった。「優勝してほっとしたけど、ずっと返信していてよく眠れなかった」と苦笑いの翌朝だった。
選手たちは22日、荷造りを済ませた後、宿舎で記念撮影。午前9時半に出発する際には、沿道の多くの人に「優勝おめでとう!」と声をかけられ、見送られた。中川君は「優勝した8月21日は特別な日になりました」。
ホテルを出たバスの中。青地斗舞(とうま)君(3年)は優勝を伝える新聞を読んだ。「普段はゆっくり読む機会もない。だんだん実感がわいてきます」。一方、投打で活躍した根尾昂(あきら)君(3年)は、車中でもグラブとボールを手放さない。いますぐにでも野球がしたそうな様子だった。(遠藤隆史、半田尚子)