高い殺傷能力を持つ爆薬の過酸化アセトン(TATP)や四硝酸エリスリトール(ETN)を製造したなどとして、名古屋市緑区の大学1年の男子学生(19)が爆発物取締罰則違反などの疑いで愛知県警に逮捕された事件で、男子学生の自宅から、ほかにも薬品類などが押収されていたことが捜査関係者への取材で分かった。
テロと同じ爆薬製造の疑い 大学生逮捕「興味あった」
捜査関係者によると、県警が4月と今月20日に男子学生の自宅を家宅捜索した際、手投げ弾のようなものや、薬品とみられる粉末が複数押収されたという。県警は、男子学生がTATPやETN以外の爆薬類についても製造を試みていた可能性があるとみて、押収物を分析し、薬品類の入手や製造方法について調べている。
今年3月、男子学生は自宅近くの公園で、製造した黒色火薬を燃やしてTATPを爆発させたとみられ、この際の爆発音で周辺住民からの通報が相次ぎ、事件が発覚。逮捕後は「爆弾に興味があり、威力を確かめたかった」などと説明しているという。