米ロサンゼルス・ハリウッドで24日、日本政府が海外に日本文化を伝える拠点「ジャパン・ハウス」の開館式があった。あいさつした河野太郎外相は「米国にある日本企業が世界に輸出している額は、米国の対日貿易赤字よりも大きい」とし、「(そうしたことを)どうかトランプ大統領に伝えて」と訴えると、会場は大きな拍手に包まれた。
ロサンゼルスはリベラルな気風が強く、トランプ氏に批判的な有権者が多いことから、河野氏のあいさつも受けたようだ。
ロサンゼルスのジャパン・ハウスはハリウッドの中心部にあり、工芸品の販売のほか様々な展示会などを催す。24日の開館式では、ロックバンド「X JAPAN」のYOSHIKIさんがピアノを演奏し、会場を沸かせた。
ジャパン・ハウスは、ほかにもブラジル・サンパウロとロンドンにある。もともとは、安倍政権が重んじる領土問題や歴史認識について、日本の立場を訴える場とする予定だった。ただ、有識者の議論を経て、日本の文化的側面を紹介する色彩が強まっている。(ロサンゼルス=尾形聡彦)