大阪府警富田林署で留置中の樋田淳也容疑者(30)が逃走してから、31日で20日。連日3千人態勢の捜索が続くが、足取りは2週間前に途絶えたままだ。一方で「目撃情報」はSNSを含め、乱れ飛んでいる。
「どうなっとるんや…」 容疑者逃走、耳疑った府警幹部
「樋田容疑者によく似ていた」
大阪市生野区のスーパーで24日午後3時半ごろ、客からこんな110番通報があった。身長164センチで30歳くらいの男が店に入っていったという。身長、年齢とも樋田容疑者とほぼ一致。生野区では樋田容疑者が関与したとみられるひったくり事件も起きていた。
スーパーにはパトカーや捜査車両が一斉に集まり、周辺はものものしい雰囲気に。捜査員が店内の防犯カメラを確認した結果、人違いとわかった。だがこの様子はツイッターなどに投稿され、「警察が取り逃がしたらしい」などと誤った情報が拡散した。
府警に寄せられた樋田容疑者に関する情報は、30日現在で約1700件に及ぶ。現在も1日100件弱あるという。
「夜でも学校の電気がついている」「ATM(現金自動出入機)に白いマスクを着けた男がいた」……。
情報の内容、確度は様々だが、ある府警幹部は「通報があったのに『逃げられました』では許されない。どんな情報もおろそかにできない」と言う。こうした情報を一つずつ確認するのは現場の捜査員。ただこうした捜査は「成果が見えない」という声もあり、捜索が長期化すればするほど疲弊は進んでいく。
こうした中、SNS上では独自…