訪米中の立憲民主党の枝野幸男代表は14日、メリーランド州にある米国立公文書館を視察した。公文書館は他省庁を監督するなど公文書管理に関する広範な権限があり、枝野氏は視察後、「(日本の)管理をする権限がほとんど認められていない状況は変えなければならない」と述べた。
この日、枝野氏は施設内の見学や職員から説明を受けた。枝野氏によると、米公文書館は、省庁と個別に公文書の保管期間を協議し、問題が起きたら聞き取り調査をする権限を持つ。定期的に管理状況の調査もできるという。
また、ニクソン大統領を辞任に追い込んだ「ウォーターゲート事件」をきっかけに米国の公文書管理が前進したという説明もあったといい、「今年前半に発覚した公文書の改ざんや隠蔽(いんぺい)は、匹敵するかそれ以上の深刻な問題だ。(公文書管理の)大きな前進をさせなければいけない」と語った。
立憲は今後、公文書の管理体制を強化するための検討を始める。枝野氏は国立公文書館のあり方について、「公文書保管管理庁」といった名称で、権限を強化し、独立性が高い機関にする必要性を強調した。