21日午前6時10分ごろ、東京都町田市鶴川3丁目のサービス付き高齢者向け住宅「ココファンまちだ鶴川」で、住人の男性(70)から「女房が死んでいる」と110番通報があった。無職の関初枝さん(69)がベッドで倒れており、病院に搬送されたが死亡した。頭に殴られた痕があり、警視庁は殺人事件とみて町田署に捜査本部を設置した。
捜査1課によると、現場の部屋は1階の個室。関さんはパジャマ姿だった。室内のタンスの引き出しは開いており、衣服がはみ出した状態だった。
検視の結果、頭部の右側には長さ約10センチ、幅3センチの傷があった。陥没骨折と脳挫傷の可能性があるという。鈍器のようなもので殴られたとみられるが、凶器は見つかっていない。
隣室に住む夫が20日午後9時に関さんの部屋を出て、翌21日午前6時に再度訪問し、関さんが倒れているのを見つけた。施設内には、関さんの部屋のドア付近も映る防犯カメラがあったが、この間に人の出入りはなかったという。
関さんの部屋のドアは施錠されていたが、中庭に面した窓の鍵は開いていた。何者かが窓から侵入した可能性が高いが、室内に土足の痕などは確認されていないという。
現場は小田急小田原線鶴川駅から北西に2キロの住宅街の一角。近くに小学校がある。施設の近くに住む女性(79)は「関さん夫婦は2~3年前に越してきた。初枝さんは体が弱そうだったが、いつも身なりをきれいにしていた」と話した。