インドネシアからきた男性は4月から、北九州市の戸畑共立病院で看護師として働く。外科系病棟の入院患者を受け持ち、他の職員と、患者の状態の申し送りもする。専門用語でやりとりし、メモも日本語だ。
ルディ・ファルロジさん。経済連携協定(EPA)の仕組みを使って2009年に来日したが、日本の看護師国家試験で3年連続不合格。いったん帰国したが、5度目の挑戦で合格を果たした。
ジャカルタの病院の透析病棟で勤務していたファルロジさんが日本での看護を志したのは、医療水準の高い日本で技術を磨きたいと思ったからだという。試験に失敗して帰国した後は看護の仕事に復帰したが、友人が福岡県と県医師会の事業「再チャレンジ支援」で合格したことを知り、「今度こそ」と応募した。
16年度から始まったこの事業は、EPAを活用した看護師試験受験に失敗した外国人を対象に、県医師会が試験対策に精通した講師を国内外に派遣する仕組みだ。インドネシアで行う集中講義の場合、週5日のペースで約4カ月間、試験対策を無料で行う。
准看護師の資格を持ち、県内で働きながら看護師をめざす人には、県医師会の看護学校2カ所を「教室」に研修を実施する。
ファルロジさんは、インドネシ…