京都市北区の京福電鉄北野線で今年7月、遮断棒の下りていない踏切にタクシーが進入し、普通電車と衝突する事故があり、京都府警は19日、京福電鉄の運輸課長(53)ら社員4人を業務上過失傷害の疑いで書類送検し、発表した。当時、踏切や信号を手動で操作する訓練中で、遮断棒や警報音が作動していなかった。
北署によると、4人は7月17日午後1時すぎ、踏切に社員を立たせず、警報音や遮断棒が正常に作動するかの確認を怠り、衝突事故を招いてタクシー運転手の男性(74)に6カ月の大けがを負わせた疑いがある。いずれも「間違いない」と容疑を認めているという。男性は腰の骨が折れ、現在も入院している。
同電鉄によると、指令台で踏切を手動で操作した場合、4秒以内に信号を手動で切り替えないと遮断棒が下りず警報音も鳴らないが、4人ともこの仕組みを把握していなかった。鉄道部の担当者は「今年中に4秒制限のある手動システムを修正したい」と説明した。
北署は、進入前に一時停止せず、安全確認が不十分だったとして、男性についても過失往来危険の疑いで書類送検した。