大阪府警富田林署から樋田淳也被告(30)=加重逃走罪などで起訴=が逃走してから9日後、酒に酔った状態で「似た男を見た」と通報した府警の20代の男性巡査長が、依願退職していたことが捜査関係者への取材でわかった。周辺で該当する人物は確認できず、巡査長は「組織に迷惑を掛けた」と話したという。
捜査関係者によると、巡査長は枚方署に所属。勤務時間外の8月21日夜、同府寝屋川市の公衆電話から110番通報した。巡査長は酒に酔った状態でその場にとどまっており、駆け付けた寝屋川署員に、「似た男を確かに見た」と説明。周辺の防犯カメラなどを確認したが、確認できなかったという。
樋田被告は9月29日に身柄を確保されるまで49日にわたって逃走。府警はこの間、連日約3千人態勢で行方を追っていた。