日本航空は1日、日本時間10月29日午前4時ロンドン発羽田行きの便に乗務予定だった男性副操縦士(42)が、基準値を超えるアルコールが検出された疑いでロンドンの警察当局に逮捕されたと発表した。乗務前の社内のアルコール検査では検出されなかったという。
日航によると、副操縦士の説明では、フライトの約20時間前まで、ホテルのラウンジや自室で、赤とロゼのワインを1本ずつ、瓶ビール(330ミリリットル)3本、缶ビール(440ミリリットル)2本を飲んだという。乗務約2時間前にほかのパイロット2人とオフィス内で対面の呼気検査をしたが、アルコールは検出されなかった。
だがその後、航空機に向かうバスの運転手が副操縦士が酒臭いことに気づき通報。警察の呼気検査では、現地の法律が定めた1リットルあたり0・09ミリグラムを大きく上回る0・93ミリグラムのアルコールが検出されたという。副操縦士は一度釈放されたが、現在は再拘束されているという。
1日に記者会見した進俊則専務は、「大変深刻な法令違反が発覚しました。みなさまに深くおわび申し上げます」と謝罪した。(贄川俊)