トランポリンの人気が高まっています。体育館のようなスペースで大勢が一度に楽しんだり、暗闇で跳んだり。老化予防にと胸を弾ませ、高齢者も跳んでいます。
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天井の高い室内にトランポリンが張り巡らされている。子どもも大人も、笑顔で弾む。
複合型娯楽施設・てんとう虫パーク(大阪府河内長野市)の「トランポリンパーク オレンジエリア」は、2016年末にオープン。滑り台のような斜面、10メートル以上を走って遊べる細長いもの、弾みをつけて垂直の壁を上るタイプなど様々なトランポリンが配置され、一度に100人ほどが遊ぶことができる。
大阪市の渡部紋(あや)さん(36)は子連れで5回以上訪れている。「子どもたちは体をひねったり、脚を開いたり。来るたびに上手になっています」
施設全体は時間制の料金でゲームやカラオケ、卓球などが楽しめる。トランポリンは1日200~400円の追加料金が必要だが、来場者の半数以上が遊ぶという。
「ここまで人気になるとは思わなかった」と、運営会社・エンセイの中尾章男社長(43)は驚く。大型のトランポリン施設は海外で人気に火がつき、国内でも関東を中心に広がっているが関西ではまだ珍しい、という。
てんとう虫パークは競技用トランポリンを使ったスクールも始め、3歳から70代まで150人以上が通う。マネジャーの片岡香織さん(45)は「座ってから立つだけでも一つの技。技を覚えるともっと楽しめる。年齢を重ねても、レクリエーションとして取り組むこともできる」とその魅力を話す。
仕事帰りに暗闇で
トランポリンの上でエクササイズを楽しむ「jump(ジャンプ) one(ワン)梅田」は8月末、大阪・キタの繁華街に開店した。女性を中心に、勤め帰りの時間帯は満席になることもある人気ぶりだ。
照明を落とした暗闇に、大音響のダンス音楽が響く。ミラーボールが回るスタジオはクラブのようだが、1人用トランポリンが51台並ぶ。スポットライトの下のインストラクターをまねて跳び、足踏みを繰り返すと、45分のレッスン後には皆、汗だくになる。
大阪府豊中市の女性会社員(40)は2日に1度通っている。「床よりも運動能力が高くなったように思えて、やる気がでる。体脂肪が減ったのもうれしい」
運営するベンチャーバンク(東京都港区)広報の下渡恵子さんによると、同様のエクササイズは欧州を中心に広まった。同社は16年に東京・銀座に1号店を開き、今は全国に10店舗。「子どもと違い、大人は日常の中で跳ぶことがめったになく、やってみると楽しいという方が多い。暗闇で集中できる点も、人目を気にする日本人に合っている」と人気の理由を説明する。
■「階段が楽にな…