有価証券報告書に報酬を過少に記載したとする金融商品取引法違反の疑いで、東京地検特捜部に逮捕された日産のカルロス・ゴーン容疑者。「ゴーン流改革」の特徴のひとつが、大胆なリストラによるコスト削減だ。工場の閉鎖で生活が大きく変わった人は、ゴーン容疑者の逮捕をどう見たのか。
ゴーン氏逮捕劇、仏では擁護論 日産幹部「我慢の限界」
「やばい案件がある」 捜査協力選んだ日産幹部たち
羽田に降り立ったゴーン容疑者を… 捜査は一気に動いた
「え?なんで?」
東京都北西部の武蔵村山市。電気工事業の男性(45)は19日夕、仕事帰りの車内のラジオでゴーン容疑者の逮捕を知った。
同市はかつて、日産の村山工場があった「企業城下町」。男性は工場の設備工事を受注。会社の仕事はほぼすべてが村山工場の工事だった。「工賃は高いし、人の出入りも多い。仕事がさばききれずに、手伝いを呼んだこともあった」。ところが、ゴーン容疑者が打ち出した再生計画「リバイバルプラン」で、工場は閉鎖に追い込まれた。「一生日産の工場の仕事で食っていこうと思っていたのに」
男性は村山工場の閉鎖後も、存…