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来年9月20日開幕のラグビーのワールドカップ(W杯)日本大会の成功に欠かせないものとは――。その答えは、ビールだ。パブ文化が根付く英国生まれのラグビーを楽しむには、ビールがあってこそ、と海外では言われる。約250万人を動員した前回2015年イングランド大会では、1人平均1・7リットルを飲んだというデータがある。約40万人の訪日客を見込む大会組織委員会は、もてなす準備に余念がない。
秋晴れの10月27日。W杯で使われる日産スタジアム(横浜市)周辺では、午後3時からの試合を前に多くの人が杯を傾けていた。
ビールを手に、豪州―ニュージーランド戦の開始を待つ外国人のファン=10月27日、日産スタジアム
ニュージーランド(NZ)と豪州の定期戦。国内外から約4万6千人を集めた世界注目の一戦は、来年のW杯を見据えた運営面のテストも兼ねていた。その課題の一つが、うまくビールを提供できるかだ。
会場内の売店を普段よりも多く開けたり、速く提供できる缶ビールを6缶セットで売ったりして対応。外国人ファンが想定より少なかったこともあったが、売り切れなどのクレームはなかったという。7人の仲間とNZから観戦に来たという男性は試合後、空のビール缶でいっぱいになったポリ袋片手に「NZが勝って満足。よく飲んだよ」と、上機嫌だった。
ビールを飲んで、豪州―ニュージーランド戦の試合開始を待つ外国人のファン=10月27日、日産スタジアム
日産スはサッカーJリーグ1部(J1)、横浜マリノスの本拠で、サッカーの日本代表戦の運営実績もある。だが、スタジアムの飲食担当者は、外国人のラグビーファンのビールの消費量に驚かされた経験を持つ。「サッカーなら生ビールを1人1杯買うところで、ラグビーは4~6杯。缶ビールを24缶、買い求めたお客さんもいた」
昨年11月にあったラグビーの…