宮崎県高千穂町押方の住宅で、住人の農業飯干保生(いいほしやすお)さん(72)ら男女6人の遺体が見つかった殺人事件で、遺体は敷地内の計4カ所で見つかっていたことが、捜査関係者への取材でわかった。県警は、25日夜から26日朝までの間に相次いで襲われたとみて、死因や状況を調べている。
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血の付いたナタが寝室の畳に突き刺さった状態で見つかっていたことも判明。県警は付着していた血液のDNA型を鑑定するなどし、凶器かどうか確認を進める。
事件が発覚した26日には、飯干さんの次男で会社員の昌大(まさひろ)さん(42)が町内の川で死亡しているのが見つかった。橋から飛び降りて自殺したとみられ、6人の死亡に関わった可能性があると県警はみている。
捜査1課によると、飯干さん宅で遺体で見つかったのは飯干さんのほか、妻の実穂子さん(66)▽昌大さんの妻でパート従業員の美紀子さん(41)▽昌大さんの長男で建設会社従業員の拓海さん(21)▽長女で小学2年の唯さん(7)▽昌大さんの知人で同県五ケ瀬町に住む農業松岡史晃さん(44)。
県警は現場や遺体の詳しい状況を明らかにしていないが、捜査関係者によると、飯干さんと拓海さんはナタが突き刺さっていた寝室で見つかった。美紀子さんと唯さんは脱衣所、松岡さんは仏間、実穂子さんは屋外の倉庫のそばで倒れていたという。美紀子さんと唯さんには首を絞められたような形跡があり、他の4人には刃物傷があった。
昌大さんは女性関係をめぐって妻とトラブルになっていたといい、松岡さんは仲裁のため昌大さんに電話で呼ばれ、25日夜に現場を訪れたとみられる。6人の遺体は26日午前11時ごろ見つかった。