壁やスクリーンに像を映し出すプロジェクター。会議室にあるちょっと大きな機械というイメージがありますが、最近は小型・軽量化が進み、アウトドアにも使えるモバイルタイプが次々と売り出されています。
きりとりトレンド 話題の商品を紹介
小型、軽量で持ち運びに適した「モバイルプロジェクター」が相次いで発売されるようになったのは、ここ数年のこと。国内メーカーだけでなく海外メーカーも続々と参入し、今ではスマートフォンと同じくらいの大きさの製品や、さらに小さいポケットにすっぽり収まるものまで登場。重さが200グラムを切るモデルもあり、スマホよりも軽い。
ただ、ビックカメラなんば店でオーディオコーナーを担当する河原昌幸さんは「大きさや軽さだけでなく、機能的にも充実した製品が増えてきた」と話す。
会議室などで使われてきた大型のものに比べ、モバイル型は投影できる画面の大きさや、明るさに制約がある。しかし、最近は100インチを超える画面の投影が可能なモデルも増えている。大画面のテレビを上回る大きさだ。
バッテリーの容量も増え、電源に接続しなくても長時間の使用ができるモデルも多数ある。こうした技術進歩の結果、従来のプロジェクターにはなかった新たな使い道も出てきた。
例えば、仕事で訪れた取引先で、わざわざプロジェクターを借りなくても、スライドを使ったプレゼンテーションができる。プライベートでもベッドに寝転びながら、天井に映画を映したり、旅行で撮った写真を知人宅ですぐに見たりといったことも可能。2時間以上の連続投影ができるモデルなら、キャンプ場に持って行って映画を1本見るのにも十分だ。
河原さんは「用途、使う場所の状況などで最適な機種は変わる。お店で相談するなどし、ベストな機種を選んで欲しい」と話す。(金井和之)
サクサク 5秒で投写
ソニーの「MP-CD1」は、電源を入れてから約5秒で画像が投写され、時間勝負のビジネスに最適。内蔵の小型バッテリーは、約2時間の連続投影が可能。幅8.3cm、奥行き15cmで厚さはわずか1.6cm。重さも約280gと持ち運びに便利だ。価格は4万5880円。
ピカピカ 明るさ抜群
LGの「PH550G」は、明るさでは100~200ルーメンの機種が多いモバイルプロジェクターの中で、550ルーメンの明るさを実現。無線通信で外部スピーカーに接続すれば、高い音質も楽しめる。HDMIやUSB端子など多様な端子を備えるのも魅力だ。価格は4万5800円。
ラクラク 運びやすい235g
キヤノンの「M-i1」は、約10cm四方、厚さはわずか約2cmの手のひらサイズで、重さも235gと苦もなく持ち運べる。本体中央部分のタッチパッドで操作でき、スマホなどとも無線接続できる。約2時間持続するバッテリーを搭載し、USB給電にも対応している。価格は2万9800円。
ゆうゆう 5時間堪能
ASUSの「ZenBeam E1-J」は幅約8cm、奥行き約11cmとポケットサイズながら、内蔵バッテリーで最大5時間の投影が可能だ。最大120インチの大きさまで投影でき、投写画面が長方形にならなかった時に、自動的に補正してくれる機能を備える。価格は3万6800円。
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主なメーカーの製品から選びました。価格はビックカメラの店頭税抜き価格。
売れ筋ランキング
①MP―CD1(ソニー)4万5880円
②PH550G(LG)4万5800円
③LSPX―P1(ソニー)9万2500円
④M―i1(キヤノン)2万9800円
⑤ZenBeam E1―J(ASUS)3万6800円
※ビックカメラ全店の販売データ(10月16日~11月15日)。価格は税抜きで、11月15日時点のもの。(きりとりトレンド)