「世界最悪の人道危機」と言われる中東イエメンの内戦を巡り、国連が仲介する和平協議が6日、2年ぶりにスウェーデンの首都ストックホルム近郊で始まった。9月にスイスのジュネーブで開催予定だった協議は失敗しており、事態の打開につながるかは見通せない。
国連のグリフィス・イエメン担当特使は6日の記者会見で、「(内戦を)解決しなければ、市民の半数が飢餓や病気の危険にさらされることになる」と危機感をにじませた。イエメンではこれまで1万人以上が死亡し、衛生状態の悪化でコレラも蔓延(まんえん)している。
その一方で、グリフィス氏は内戦の当事者であるハディ暫定政権と反政府武装組織フーシが捕虜の交換で合意したことを明らかにし、「双方が積極的に行動した成果だ」と語った。協議を控えた3日には、負傷したフーシの戦闘員ら50人が暫定政権を支援するサウジアラビアの許可を得て、治療のために隣国オマーンに搬送されたという。
イエメンでは民主化運動「アラ…