サウジアラビア人記者のジャマル・カショギ氏が昨年10月、トルコ・イスタンブールのサウジ総領事館内で殺害された事件を調査している国連の人権専門家は28日、サウジ当局の捜査や公判が秘密裏に進められているとして、裁判手続きなどの公開などを求める声明を発表した。
不明記者、生きたまま切断か サウジ見解と異なる可能性
サウジ検察は今年1月、事件に関わったとされる11人の被告に対する初公判を開き、殺害に直接関与したとして5人に死刑を求刑した。ただ、被告の名前や問われている罪について公表していない。
国連のカラマール特別報告者は声明で「国際的な法的基準に従わず、透明性や公平性を満たしていない」と批判。すべての裁判手続きを公開し、独立した専門家による監視を受け入れることなどを求めた。(ローマ=河原田慎一)