米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設計画で、政府は14日、辺野古沿岸部に土砂を投入し、海の埋め立てを始める。沖縄県の玉城デニー知事は13日、菅義偉官房長官らに中止を訴えたが、政府は工事を進める。移設計画が浮上して20年余りで、大きな節目を迎える。
本土との溝、基地問題の行方は…沖縄はいま
玉城氏は13日、首相官邸で菅氏と会談。14日の土砂投入中止を申し入れたが、菅氏はこのまま普天間飛行場の危険性を放置できないとして、予定通り進めると伝えた。玉城氏は記者団に「非常に残念だ。その強硬な姿勢に県民は大きな憤りの声を上げるだろう、と菅氏には伝えた」と述べた。玉城氏は岩屋毅防衛相とも会談し、同様に要請したが、平行線に終わった。
防衛省沖縄防衛局が埋め立てを始めるのは、米軍キャンプ・シュワブ南側の沿岸部。完成した護岸で囲われた約6・3ヘクタールの区域に土砂を入れる。埋め立て区域全体の約4%にあたる。
土砂は名護市内の民間の桟橋か…