19日のニューヨーク株式市場で大企業でつくるダウ工業株平均は大きく反落し、終値は前日比351・98ドル(1・49%)安い2万3323・66ドルで、年初来の安値を更新した。下げ幅は一時510ドルを超えた。米連邦準備制度理事会(FRB)はこの日、連邦公開市場委員会(FOMC)で市場予想通りに年内4回目の追加利上げを決定。来年の利上げペースを減速させることも示したが、市場ではより踏み込んだ利上げ減速のメッセージへの期待が強く、失望売りにつながった。
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ダウ平均は昼過ぎに前日比380ドル超上昇する局面もあったが、FOMCの結果が伝わるとともに急落。FRBのパウエル議長が記者会見で資産縮小ペースを維持する姿勢を示すなどしたことで、さらに下げが加速した。インテル、アップル、ボーイングなど主力株が軒並み大幅下落した。
ハイテク株が多いナスダック市場の総合指数も急落。前日比147・08ポイント(2・17%)低い6636・83で終え、やはり年初来の安値を更新した。
米国株下落を受け、20日の東京株式市場では日経平均株価が取引開始直後から値下がりし、3月23日につけた年初来安値(終値、2万617円)を一時下回った。午前の終値は前日終値より356円49銭安い2万631円43銭。前日の終値は2万1000円台を割り込み、3月末以来約9カ月ぶりの安値水準だった。東証1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は21・52ポイント低い1534・63。(江渕崇=ニューヨーク、新宅あゆみ)