28日のニューヨーク株式市場は、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が利上げの打ち止めを示唆したとの見方から、大企業でつくるダウ工業株平均が大幅に続伸した。終値は前日比617・70ドル(2・50%)高い2万5366・43ドルだった。
この日ニューヨークで講演したパウエル議長は、米金利が「歴史的基準ではまだ低い」としつつも、景気を冷やしも過熱させもしない中立金利の「すぐ下にある」との認識を示した。市場では、FRBが進める利上げに終わりが近づいているとの受け止めが広がり、幅広い銘柄が買われた。
アップルやアマゾンなど主力のIT銘柄が特に大きく上昇。ハイテク株が多いナスダック市場の総合指数も急騰し、前日比208・89ポイント(2・95%)高い7291・59で引けた。
前日の米ニューヨーク株式市場の急騰を受け、29日の東京株式市場も値上がりしている。日経平均株価の上げ幅は一時250円を超えた。日経平均の午前の終値は、前日終値より201円44銭高い2万2378円46銭。東京証券取引所第1部全体の値動きを示すTOPIX(東証株価指数)は13・21ポイント高い1666・87。(江渕崇=ロサンゼルス、大和田武士)