(23日、全国高校駅伝男子)
倉敷が2年ぶり2度目の優勝 6区で逆転 高校駅伝男子
「びっくりしました」。1区で区間賞の埼玉栄・白鳥はレース後、笑顔がはじけた。10キロの最長区間を2年生ながら任され、周囲の期待以上の結果を残した。徐々に小さくなっていく先頭集団で好機を待った。残り300メートルでスパートをかける。前日、神山監督からチーム全体に「残り200メートルは足がもげてもいいくらいのつもりでいけ」と発破をかけられていた。約束通り、さらにギアを上げ、単独トップで2区の脇坂につないだ。
力のある選手が集結する1区に臨むにあたり、神山監督からは個別に「いい位置でもってくればいいから」とも言われていた。「レース前から負けてもいい前提だと感じて、悔しかった」と、負けず嫌いの性格に火がつき、虎視眈々(こしたんたん)と勝負の時を待っていた。「後ろでびびったレースをするのは恥ずかしいと思った。最終成績は6位でチームの目標のメダルには届かなかったので、来年に向けてさらに頑張りたい」
世羅、惜しくも2位
最多10度目の優勝を狙った世羅は惜しくも2位。岩本監督は「(倉敷の)執念が勝ったんでしょう」と悔しがった。4区のムワニキが区間タイ記録の快走で3位から首位に浮上。6区で2位に後退し、アンカー倉本に逆転を託したが届かなかった。一昨年は7位、昨年は20位に沈んだ名門の復活をかけたレース。梶山主将は「優勝争いが出来た経験は大きい。来年は優勝して欲しい」と話した。