日産自動車の前会長カルロス・ゴーン容疑者(64)が役員報酬を過少記載したとされる事件で、日産が全従業員に、ゴーン前会長と前代表取締役のグレッグ・ケリー被告(62)=金融商品取引法違反の罪で起訴=との接触を禁じる指示を出していたことがわかった。
カルロス・ゴーン もたらした光と影
21日に社内のイントラネットで、24日には電子メールで通知した。「全従業員への重要な周知」と題するメールには、「日産のグローバルの全従業員に、両名やその弁護士、あるいは関係者との接触を決して行わないことを指示する」と記されている。
さらに、ビデオ会議を含めて面会を禁じることや、電話がかかってきたら対応できない旨を回答すること、メールや手紙にも返信しないことなどの具体例も記載。もしゴーン前会長らからこうした接触があった場合には、会社の法務室に連絡するよう指示しているという。
2人の保釈を想定し、証拠隠滅などを図らないよう、接触を禁じたとみられる。