明治の末から昭和の中ごろにかけて、多くの映画館でにぎわった名古屋市中区の大須商店街に来春、ミニシアターが開館することになった。大須で最後の映画館が閉館したのは、1989(平成元)年。平成が幕を閉じる直前、30年ぶりに銀幕が復活する。
大須商店街で家業の衣料品雑貨店を経営していた中川健次郎さん(78)が、仲間とNPO法人をつくり、ミニシアター「大須シネマ」を運営する。開業資金の約2千万円は寄付などで集めた。
万松寺(ばんしょうじ)の近くの喫茶店だった店舗(約100平方メートル)を借り、映画館に改装する。スクリーンは150インチ(縦2メートル、横3・2メートル)。42席を備える。館内の入り口には、手羽先が名物の「世界の山ちゃん」が持ち帰り専門店を出す予定という。
中川さんは大須生まれの大須育…